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ハンブルクより。


by isaogermany
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NDR ブルックナー7番 / ドホナーニ

久々にNDRのコンサートに行って来ました。
演目はドホナーニ指揮のブルックナー7番。同じ演目はドホナーニがNDRの常任に就任した次の年に聞いています。その時の印象は決して良い物ではなかったのですが、さて今回は・・・。

結論から言うと良くも悪くもドホナーニの一つの到達点と言えるのかな。いや、ここに来てドホナーニが目指す音楽がどういうものなのかがやっと解ったような気がしました。飽くまでも「気がしただけ」ですが。

彼の音楽は、かつてのNDRの顔であったヴァントのようなストイックで威厳に満ちた音楽では無く、シモーネ・ヤングが時折見せるようなフルトベングラーばりの情熱的な演奏でも無く、と言ってその辺の三下(失礼!)の無個性な演奏でもない。
一言で言うと、情緒的もしくは詩的な感情を表出させる音楽なのかなと。

今回のブルックナーも背筋が凍るような感動には包まれなかったけれども、特にピアニッシモ~ピアノに掛けての弱音のフレーズでは良く歌わせてるなあという印象を持ちました。その部分で盛り上がってしまうので、サビの部分との対比がはっきりしなかったというのが今回の印象です。

けど、今回はアンサンブルが壊滅的になることも無く、歌わせるドホナーニを十分堪能できました。
このキーワードで過去の演奏を振り返って見るとなるほどなと納得できる演奏も多いですね。ブラームスとか。

今期で最後のドホナーニ。最後に名演奏を沢山残してもらいたい物です。

7.2.2010
NDR Sinfonieorchestra
Dirigent: Christoph von Dohnanyi
Vn: Isabelle van Keulen

Alban Berg
Konzert für Violine und Orchestra "Dem Andenken eines Engels"

Anton Bruckner
Sinfonie Nr. 7 E-Dur
by isaogermany | 2010-02-08 04:21 |  北ドイツ放送響