ハンブルクより。


by isaogermany
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ミヒャエル・ギーレン。

日本語で検索してみても、それほど情報も多くなく、評価もネガティブな物が多いのは何故なんだろう。
数少ないCD録音が不人気であるせいなのかな。

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今年82歳になるギーレン。 NDRで指揮棒を振るっている80代の三人のうちの一人。
一人は、常任指揮者のドホナーニ。もう一人は以前の常任で今も年に一度振りに来るブロムシュテット。
そしてブロムシュテットと同い年のギーレンである。
何を演奏させても腑抜けて腰の無いラーメンを食べされらているようなドホナーニに対して、後者二人は80を越えた今でもすこぶる個性的で魅力的な演奏を聞かせてくれる。とは言えブロムシュテットは当りはずれが大きいのだけれども、ギーレンは何時、どこで聞いても素晴らしいの一言に尽きる。

ギーレンの表現は冷徹で面白みが無いと言う人が多い。
確かにそうだなと思うけれども、それ以上に彼を特色付けているのはオーケストラに対する的確な指示であり、自分の音楽の方向を余す事なく弾き手に伝えるその手腕なのではないかと思う。これはもう何年もNDRの演奏を聞いてきているから断言しちゃいます。下手な指揮者は、自分の意図を楽団員に明確に伝えることが出来ない、もしくはそのようなことを元々意識していない人でしょう。全く統率の取れていない酷い演奏を聞かされることも多々ありました。
じゃじゃ馬なNDRを従えて、自分の表現を100%再現させる彼の手腕には脱帽です。

前プロは、マーラーの「Blumine」
元々交響曲第一番の2楽章として据えられてた楽曲ですが、その後削除され、現在では単独作品として演奏されているようです。初めて聞きました。冒頭のトランペットのソロがちょっと決まらず、残念。演奏自体もちょっと固かったなと思いました。これがギーレンの悪い時の評価なのかな?

中プロは、バリトンにHanno Mueller Brachmann を呼んでの、マーラーの「子供の魔法の角笛」。
これは良かった。とても繊細に歌い上げるBrachmannに、ギーレンが丁寧に合わせる子気味のいい演奏だと思いました。

で、メインがブルックナーの1番。
この演奏に圧倒されました。ブルックナーの初期の交響曲はどれを聞いても、ごちゃごちゃしていて金管がうるさくしつこく鳴り響くというイメージしかなかったのですが、ここではギーレンの冷たいと言われる表現がバシッと決まりました。まさにブルックナーの音楽といえるような演奏で、良く後期交響曲を聞いていると感じられる深遠なイメージをこの1番からも聞き取ることができました。

ミヒャエル・ギーレン、あと10年くらい現役でNDRでブルックナー全曲を是非聞かせて欲しいものです。


6.6.2010
NDR Sinfonieorchester
Dirigent: Michael Gielen
Bariton: Hanno Müller-Brachmann

Mahler: Blumine (2.Satz der Erfassung der Sinfonie Nr1)
Mahler: Lieder aus " Des Knaben Wunderhorn"
Bruckner: Sinofonie Nr. 1 C-moll
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by isaogermany | 2010-06-07 06:24 |  北ドイツ放送響