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ハンブルクより。


by isaogermany
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ブルックナー 交響曲第2番

行ってきました。Philharmoniker Hamburg(ハンブルク国立歌劇場フィルハーモニー)の定期演奏会。

今回の狙いはドイツ初演のビオラ協奏曲。Deanと言う人の作曲です。(前にシェーンベルクと書きましたが勘違いでした。) 
それに、ブルックナーの2番。ヤングがどのように料理するかが楽しみです。





最初はシェーンベルクの小曲で、「 Notturno 」
全然期待していなかった(曲も知らなかった)のですが、弦メインの美しい曲でした。あぁ心が癒される・・。

次の中プロのビオラ協奏曲。
Deanという人もまったく知らなかったし、恐らく現代曲の作曲家だとは思ったけれども、パンフには美しいビオラの音色が楽しませてくれるとか何とか書いてあったので期待大です。
よくパンフを読んだら、どうやら彼はベルリンフィルのビオラ奏者から作曲家に転向した人みたいです。まだおじいさんと言うほどの年でもなく今回は自作自演。

さて演奏始まります。背筋を伸ばして舞台に集中します。









「びょ~~~ん」



・・・うわ。いきなり鋸を弦で擦ったような音で始まりました。
判りやすい音で例えると、黒板を爪で引掻く時の音をソフトにした感じで。
音楽どうのこうの以前に、生理的不快感に襲われ最悪です。

ビオラのソロもハーモニックスを多用して不快感は増大。折角のビオラの低音はオケに消されています。協奏曲じゃなくてもいいだろこれなら、、と言うような音楽。
彼はビオラ奏者なのに、ビオラのこと判ってないんじゃないか?と思わず口走ってしまいたくなります。それとも演奏者として力量がかれの作曲した曲に追いつかなかったでしょうか。普通にひいたら、オケに埋もれるのは判ってるはずなのになぁ ブツブツブツ。。期待が大きかっただけにガックリでした。



で、休憩後は気を取り直してブルックナーの交響曲第2番。ブルックナーの中では、滅多に演奏される機会の無い曲だと思います。彼の曲は7,8,9番が特に有名で、僕自身もブルックナーなら5番以降かなと思っていたので、今回は新鮮な経験になりそうです。
Hummel_Hummelさんにもコメント頂きましたが、この2番が凄かった。曲自体はやっぱりブルックナーの初期の作品と言う事で統一感に欠けた曲であることは否めなかったのですが、ヤングの指揮には圧倒されました。
最初の音から「違う」という何かを感じさせてくれる指揮。とても勇ましい
そして最後まで緊張感を失わない演奏に感動させられました。

その演奏中なぜか、彼女は正真正銘の「ワーグナー指揮者」なんだって繰り返し思ってました。そして、土曜日のカバレリア・ルスティカーナの演奏がどうして肩が凝ったのかも理解できたような・・・

彼女の指揮でブルックナーの5番以降も是非聴いてみたい。けどそれ以上に、ベートーベンとブラームスのシンフォニーを是非聴いてみたいと思ったのでした。もちろんワーグナー・オペラもね。

大満足の月曜日。次回は24日のNDRに行ければいいなぁ。

13.3.2006
Philharmoniker Hamburg
Dirigentin: Simone Young
Bratsche: Brett Dean

Arnord Schönberg
Notturno

Brett Dean
Bratschenkonzert

Anton Bruckner
Sinfonie Nr.2 c-moll

by isaogermany | 2006-03-15 06:15 |  ハンブルク州立歌劇場